調べる前の私は、純正ファンの後ろ向きに見える羽根を「風を送れない形」と思っていました。
ところが遠心ファンの仕組みを調べると、後ろ向きの羽根にもきちんと意味があることが分かりました。

私も「純正の羽根はダメなのでは」と思っていた
純正ファンは、羽根が回転方向に対して後ろへ寝ているように見えます。
そのため私は、もっと大きく、純正とは違う向きの羽根を持つ社外クーリングファンへ交換しました。
見た目だけなら、社外品の方が強く風を掻き出しそうに見えます。
遠心ファンは、中心から吸って外周へ送る
三菱電機の送風機資料では、遠心流送風機の空気は軸に対して直角、つまり外周方向へ流れると説明されています。
プロペラのように「羽根が前を向いているから前へ風が出る」と見ると、仕組みを誤解しやすくなります。
シロッコとターボは、羽根の曲がる向きが違う
同じ遠心ファンでも、羽根の外側が回転方向へ曲がる前向き羽根と、回転方向とは反対へ曲がる後向き羽根があります。
三菱電機は、前向きの多翼ファンをシロッコファン、後ろ向きのものをターボファンとして整理しています。
つまり、後ろ向きに見える=風を送れないではありません。
後向き羽根は、効率を高めやすい
遠心ファンメーカーのebm-papstは、後向き羽根について高効率で、流れの損失を抑えやすい形として説明しています。
同社は、後向き羽根は前向き羽根より高い効率を得やすいとも説明しています。
そこで、AF27純正ファンの見方が変わった
50ccのエンジンは、ファンを回す力もエンジン自身から出しています。
冷却風を増やすために大きな抵抗を使えば、その分だけ回転へ必要な力も増えます。
後向き羽根の遠心ファンは効率を高めやすいと知って、私はAF27純正ファンを以前とは違って見るようになりました。
限られた50ccの力をファンに使いすぎず、必要な冷却風を送るための、よく考えられたバランスなのではないか。
今はそう考えています。
ただし、Hondaが「出力損失を抑えるためにこの羽根形状を採用した」と説明した一次資料は、現時点では確認できていません。
ここは、遠心ファンの原理を調べた上での私の感想と考え方です。
大きな社外ファンなら必ず良い、とも言い切れない

大きな羽根なら風量が増えそうに見えます。
一方で、冷却性能は羽根の大きさだけでは決まりません。
今回の写真だけでは、純正と社外のどちらが実際に多く冷やすかまでは、測定できていません。
少なくとも私は、純正ファンを「羽根が逆だからダメ」とは考えなくなりました。